学校建築の変遷とIEE 2014~2023年

学校建築は、1980年頃から、それまでの量的整備から質的整備に転換し、今日まで大きな変革を遂げてきました。
1984年にはじまった多目的スペースの補助制度により、オープンスペースを持つ学校が全国に普及しました。
これを機に、文部省は柔軟な教育空間、豊かな生活の場、地域に開かれた学校づくりの
3本柱を掲げた「教育方法の多様化に対応する学校施設のあり方について」を打ち出しました。

以来、現在に至るまで、ICT環境整備、複合化、エコスクール、木材利用、インクルーシブ、バリアフリーなどが
テーマとなる一方で、防災、防犯、安全などの「守る」ことに関わる課題も大きくなりました。

わたしたちは、こうした課題を受けとめ、施設の考え方を提案してきました。
そしてソフトとハードの両面を踏まえた学校建築を実現してきました。
1984-1993 1994-2003 2004-2013 2014-2023 2024-

年度 [社会情勢] ●政策制度 ・ トピックス 〇IEEの活動  
2014
H26
 
 ●
国土交通省 建築基準法27条改正 3階建て学校等の耐火規制を緩和、木造校舎の促進
 ●文部科学省・厚生労働省「放課後子ども総合プラン」策定
  →放課後児童クラブと放課後子供教室の一体的整備。全児童が安心して過ごせる放課後の居場所づくり
 ●日本が国連障害者権利条約を批准
 ・書籍「新しい学校づくり、はじめました」刊行
  教科センター方式を導入した板橋区赤塚第二中学校の学校改築ドキュメント


 日本女子大学目白キャンパス構想企画検討案作成業務(東京都)
 〇北陸学院中学校・高等学校計画指導(石川県)
 〇和光市立下新倉小学校計画指導(埼玉県)
 〇都立光明特別支援学校計画指導(~2017)(東京都)
 〇千葉英和高等学校計画指導(千葉県)
 〇日立市立久慈小学校基本構想検討委員(東京都)

 
 
2015
H27

 [SDGs国連採択]
  ●
文部科学省「学習指導要領」一部改訂 特別の教科 道徳 の設置
  ●文部科学省「インフラ長寿命化計画(行動計画)」策定
 ・文部科学省「学校施設の長寿命化計画策定に係る手引」公表
 ●文部科学省「木の学校づくり先導事業」開始
 ●文部科学省「木造校舎の構造設計標準(JIS A 3301)」改正
 ・文部科学省「JIS A 3301を用いた木造校舎に関する技術資料」公表
​​​​ ●文部科学省「学校図書館法」一部改正 学校司書の配置努力義務
 ・文部科学省「学校を核とした地域力強化プラン」事業開始
 ・文部科学省報告書「学習環境の向上に資する学校施設の複合化の在り方について」
 ・
文部科学省報告書「小中一貫教育に適した学校施設の在り方について」
 ●文部科学省 中央教育審議会「チームとしての学校の在り方と今後の改善方策」提言
  → 教員に加え専門職(スクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカーなど)と連携
 ●内閣府「障害者差別解消法」制定

 〇同志社中学校・高等学校体育館基本計画(京都府)
 〇陸前高田市立気仙小学校基本設計、実施設計、設計監理(~2018)(岩手県)
 〇近江八幡市立図書館基本構想(滋賀県)
 〇千代田区立お茶の水小学校・幼稚園基本調査(~2017)(東京都)
 〇広島県立広島叡智学園中学校・高等学校基本構想・計画、計画指導、家具計画
   映像音響計画
~2016)(広島県)
 〇新宮町立東中学校計画指導(和歌山県)
 〇カリタス幼稚園基本調査、基本計画、設計者選定支援業務(~2019)(神奈川県)

 
小学校
20,601校/654万人
中学校
10,484校/346万人
高等学校 
4,939校/331万人
2016
H28

 [熊本地震]
 ・
文部科学省「学校施設の長寿命化改修に関する事例集」公表
 ・文部科学省「木の学校づくり-木造3階建て校舎の手引-」公表
 ・文部科学省「全国に広がる木の学校~木材利用の事例集~」公表
 ●文部科学省通知 「不登校児童生徒への支援のあり方について」    
  →
教育支援センターを中核とした支援体制の整備
 ●文部科学省「義務教育の段階における教育機会確保法」制定
  →学校以外の場での多様で適切な学習活動を保障し、情報提供などの支援措置
 
 〇板橋区立板橋第十小学校基本構想・計画、計画指導(~2017)(東京都)
 〇板橋区立上板橋第二中学校基本構想・計画、計画指導(~2017)(東京都)
 〇青山学院中等部新校舎建設キャンパス及び施設整備計画支援 (東京都) 
 〇熊本県立東部特別支援学校計画指導(~2017)(熊本県)
 〇荒川区立新尾久図書館計画指導(~2017)(東京都)
 〇香春町立義務教育学校計画指導(~2018)(福岡県)
 〇別府市立山の手・浜脇統合中学校計画指導(~2018)(大分県)
 〇葛飾区立高砂小学校高砂中学校計画指導(~2018)(東京都)
 
  
 
2017
H29
 
 ●
文部科学省「学習指導要領」改訂 
  →小学校高学年で外国語科を導入、情報活用能力(プログラミング教育を含む)を明記
    アクティブ・ラーニングの視点からの授業改善を推進
 ●文部科学省「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」改正
  →学校運営協議会(コミュニティ・スクール)の設置を努力義務化、地域と学校の連携強化
 ●文部科学省、農林水産省、国土交通省、環境省「エコスクール・プラス認定制度」開始
 ●文部科学省「義務教育学校(小中一貫校)」の制度化
 ・中央教育審議会「学校における働き方改革」に係る緊急提言  部活動見直し、業務削減を提示
 ・文部科学省・スポーツ庁 「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」
 ●文部科学省「義務教育段階における教育機会確保基本方針」公表
  →不登校特例校の設置、教育支援センター、ICT活用、民間連携等を通じた支援
 ・書籍「板橋教育改革 新しい学校はこうしてつくる」刊行 板橋区における教育改革と学校施設整備の取り組み

 〇桑名市立多度地区小中一貫校基本構想・基本計画(三重県)
 〇島田市立第四小学校計画指導(~2018)(静岡県)
 〇かすみがうら市立総合小学校計画指導(~2018)(茨城県)
 〇川内村立川内小中学園・かわうち保育園基本計画(福島県)
 〇豊島区学校施設の長寿命化改修計画基本調査・策定支援(~2018)(東京都)
 〇矢吹町複合施設KOKOTTO計画指導、図書館計画(福島県)

 
 
2018
H30

 [北海道胆振東部地震]
 [大阪府北部地震]

 ●文部科学省「幼稚園施設整備指針」改訂  「これからの幼稚園施設の在り方について
   ~幼児教育の場にふさわしい環境づくりを目指して~」 幼児教育の質向上と施設環境の改善
 ・文部科学省報告書「義務教育学校等の施設計画の推進に関する調査研究報告書」公表
 ・学習者用デジタル教科書・教材の使用開始 ICTを活用した学習環境の整備・実証
 ・全国で学校ブロック塀緊急点検
  
 〇白河市立白河第二中学校計画指導(~2019)(福島県)
 〇千代田区立和泉小学校・いずみこども園等施設整備基本構想(~2021)(東京都)
 〇京都市立開建高校計画指導(~2019)(京都府) 
 〇研究誌Eye-span30周年記念号 発行 「未来をつくる学校」

 
 
2019
H31

 ●文部科学省「小・中学校施設整備指針」改訂
 「これからの小・中学校施設の在り方について~児童・生徒の成長を支える場にふさわしい環境づくりを目指して~」
 ●文部科学省「GIGAスクール構想」発表 
 ●厚生労働省「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律(読書バリアフリー法)」制定
 文部科学省「木の学校づくり-その構想からメンテナンスまで- 改訂版」刊行
 
 〇安平町立早来学園基本構想、基本計画、計画指導、家具計画
(~2022)(北海道)
 〇府中市立府中第八小学校基本計画、基本設計、実施設計、設計監理、家具計画(東京都)
 〇府中市立府中第一中学校基本計画、基本設計、実施設計、設計監理、家具計画(東京都)
 〇大熊町立学び舎ゆめの森基本計画、計画指導(~2021)(福島県)
 〇「未来の学びを支える環境と校具Vol.1」発行
     
青井黒板製作所・教育環境研究所学校研究会(AKS学校研究会) 

 
 
2020
R2

 [新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行]
  
3月2日から全国の小学校・中学校、高等学校と特別支援学校で臨時休校、5月末まで続く
 ●文部科学省「GIGAスクール構想」推進 児童生徒1人1台端末と高速通信ネットワークの整備を全国で開始
 ●文部科学省「学校の新しい生活様式」公表 感染症対策を踏まえた学校生活・教育活動の指針を提示
 文部科学省「高校無償化法施行令」改正(就学支援金充実・遠隔教育単位制限緩和)
 ・私立高等学校等への就学支援金の充実
 ・病気療養中の高校生について遠隔教育による修得単位数の制限緩和 
 ●内閣府「幼児教育・保育の無償化」開始
 ●国土交通省「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」改正
  →学校施設バリアフリー適合義務化
 ●文部科学省「学校施設バリアフリー化推進指針」改訂
 
 〇「未来の学びを支える環境と校具Vol.2」発行 ICT環境とホワイトボード
   
青井黒板製作所・教育環境研究所学校研究会(AKS学校研究会)
 
小学校   
19,525校/630万人
中学校  
10,142校/321万人
義務教育学校
126校/4.9万人
高等学校
4,874校/309万人
2021
R3

 [東京オリンピック2020開催] 
 ●文部科学省「公立義務教育諸学校の学級編成及び教職員定数の標準に関する法律の一部」を改正
  小学校の学級編成を40人から段階的に35人へ引き下げ(2025年度に全学年実施)
 ●文部科学省「特別支援学校設置基準」制定 校舎面積や教室数など特別支援学校の施設基準を初めて明確化
 ●農林水産省・国土交通省「公共建築物等の木材利用促進法」改正 (通称:都市の木造化推進法)
 ●デジタル庁設置  
 ・文部科学省 中央教育審議会「令和の日本型学校教育」提言

 〇串本町立統合小学校基本計画・設計支援(~継続中)(和歌山県)
 〇京都市立小栗栖一貫校基本設計・設計支援(京都府)
 〇「未来の学びを支える環境と校具Vol.3」発行 校具が創り出す学びの場
   
青井黒板製作所・教育環境研究所学校研究会(AKS学校研究会)

 
 
2022
R4

 ●文部科学省「施設整備指針」改訂(幼稚園・小学校・中学校・高校・特別支援学校)
 ・文部科学省報告書「新しい時代の学校施設の在り方について」
 ・文部科学省報告書「新しい時代の学びを実現する学校施設の在り方について
 ・文部科学省 学校施設環境改善交付金において、地域材活用に対する補助単価加算(約5%)が導入
 〇日立市立日立特別支援学校基本計画(茨城県)
 〇清瀬市立清瀬小学校基本構想及び基本計画(東京都)
 〇さいたま市立武蔵浦和駅地区義務教育学校計画指導(~2023)(埼玉県)
 
 
2023
R5

 ●こども家庭庁創設 子育て・保育・家庭支援を総合的に推進
 ●こども基本法施行 子どもの意見表明権等
 ●文部科学省 中央教育審議会「第4期教育振興基本計画」策定
  →不登校対策・教員処遇改善・ウェルビーイング・学びの多様性などが包括的に位置づけられる
 文部科学省誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策 COCOLOプラン」 策定
  →学びの断絶を作らないことを目指し、教育支援センターや民間との連携強化を明示
 ●文部科学省通知「不登校特例校改称 「学びの多様化学校」に改称
 ・文部科学省 中央教育審議会「教師を取り巻く環境整備」緊急提言
 ・国立教育政策研究所報告書「創造的な学習空間の創出に関する調査研究」公表
 
 〇葛飾区立よつぎ小学校・四ツ木中学校設計支援(東京都)
 〇利島村新しい時代の学びの環境整備先導開発事業策定支援(東京都)
 〇中頓別町立中頓別学園教育環境整備支援(継続中)(北海道)